映画は魂で撮るもの

 

私の故郷、湘南には光の顔と陰の顔があります。

波乗りマーメイド』は私にとって、光の顔です。
青春の光を…自分にとっての高校時代の楽しかった明るい毎日のことを…思い出しながら、この映画を作るつもりです。

国道134号線をはさんで校舎の窓から海が見えるという素晴らしい環境に恵まれ、授業中、先生の話しなど耳に入ってきませんでした。

体育の時間も非常にユニークで、海辺でマラソンしたり、水中サッカーしたり、先生とクラスのみんなで海牛(うみうし)投げをしたりとのんびりしたものでした。
ご存知の無い方に説明すると、海牛とはナマコの仲間でふんずけたり、刺激を与えると、紫色の液体をビュッと噴き出すのです。だから海牛が身体に当たると体操着は紫色に染まります。
そんな日は、教室の窓に洗った体操着が何着も風に揺れ、上半身裸で次の授業を受けることになります。

そういうのどかな環境が私をのんびりした、穏やかな性格に育て上げました。高校三年間、誰かと喧嘩をしたこともありません。
しかし、東京の映画大学に進み、実習で本格的に映画を撮るようになると、友達と軋轢(あつれき)が生まれることもありました。映画というのは、軋轢なしにはできないもので、組の人間関係をつぶさに考え抜かないといけないということに気づかされました。

今、プロの映画監督になって、映画の内容もさながら、役者、スタッフとの人間関係に心をくだくことが大切だと痛感しています。
この『波乗りマーメイド』は高校時代に最初の着想を得ました。その時、8ミリで撮っていればと思う時があります。きっと純粋なものになったでしょう。また、今でなければ撮れないシーン、技術の向上で優れたものになることもあるでしょう。
デジタルの力は大きいです。ドローンなどという空撮ヘリも誕生しました。

しかし、とどのつまり、映画は魂で撮るものです。
何よりも心が大切なのです。

私はあの頃の16歳の8ミリ少年に戻って…
(それが大変難しいことであると知りながら)

この『波乗りマーメイド』に取り組みたいと思っています。

葉山陽一郎


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